「地域包括ケア病棟」で働く

食事を提供する看護師

今後さらに注目を集めると予想される地域包括ケア

地域包括ケア病棟が制定されたのは2014年のことです。
それ以来少しずつ認知度が上がってきています。

高齢化社会の中では地域包括ケアは今後もさらに注目を集めると予想されている分野です。
とはいえまだまだケアの内容を知らない人も多く、ここでは地域包括ケア病棟の看護師の仕事について紹介をしていきます。

地域包括ケア病棟の特徴

地域包括ケア病棟というのは特定機能病院以外の保険医療機関や疾患別リハビリテーションもしくはがん患者リハビリテーションの届出を出していることが施設基準となっています。
それ以外に看護師、理学療法士、作業療法士といったスタッフや在宅復帰支援担当者といったスタッフの配置が必要です。

このような施設が設置されているのは緊急時の受け入れや在宅・生活復帰のための支援を行うことが目的です。
そのため地域包括ケア病棟では緊急性の高い患者から在宅復帰支援を必要とする患者まで幅広い人たちを看護することになります。

地域包括ケア病棟での看護師に求められるスキル

地域包括ケア病棟は院内はもちろん、他の病院からも緊急性の高い患者さんを受け入れることが求められます。
そこで入院へのニーズにこたえるために緊急性の看護についての知識も必要です。

ただ、院内の急性期病棟とは別の病棟での対応となります。
他の病院からの受け入れも求められるので他の施設や病院との連携をとることも業務の一つです。

そして退院のめどが60日以内になるかそれ以降になるのかの見極めを求められるのも他の病棟の看護師とは違う点です。入院日数は病状によって調整がされるものの保険診療上では最大60日までとなっています。
そのためもしも60日までに退院ができないと考えられる場合次のことも考えたケアが求められるのです。

もしも他の病院や施設への転院が必要となる場合には早い段階での調整が求められます。
今はどの施設も多くの人が入院しており他の施設への転院も早い段階で調整をしなければなりません。
もしも他の施設への転院が難しい場合には退院のための調整をしたり、他の患者さんとの調整をしたりすることも必要になります。

退院支援も退院をして本当に自宅で生活できるレベルまで達しているかの見極めが大切です。
中には退院をして自宅に戻ってもなかなか思うように生活ができないということもあります。

ケアマネージャーや在宅医療のスタッフといった人たちと密に連携を取り、退院後の生活について看護師としてもできることに早めに取り組むことが必要です。
また、自宅に戻ったときにもできるだけ支障なく日常生活が送れるよう、退院時にはケアマネージャーや在宅医療スタッフに引き継ぎをしっかりと行うことも求められます。