看護師は3Kではなく9K!?

3Kとは

夜勤がある、勤務時間が長い、勤務内容がハードなど、看護師の仕事というのはとにかくきついものです。
そのためか、「看護師の仕事は3K」とよく言われます。
3Kというのは「きつい」「汚い」「危険」をローマ字にしたときの、頭文字をとったものです。
看護師以外にも介護や建設業界、清掃業に携わる人たちの仕事も3Kと言われています。

看護師の仕事というのは、時によっては人の生死に関わるため、精神的にも肉体的にも非常にきついものです。
特に入浴介助や体位変換などでは自分より重い体重の患者さんを抱きかかえなければならないこともあり、慢性的に腰へ負担がかかります。
さらに、勤務時間的にも病院勤務ですと夜勤などがあるため、生活リズムが乱れやすいという特徴があります。

ドレーンの廃液処理やオムツの交換、痰の吸引などといった仕事も看護師の役割です。
このようないわゆる汚い仕事がしたくない看護師は、お給料は多少安めでも入院施設のないクリニックに転職することも多くなっています。
また、医療の現場では飛沫感染や血液感染にさらされるリスクも高く、看護師の仕事はどうしても「危険」というレッテルから逃れることができません。

看護師は3Kではなくて9K

看護師の仕事は、上述した3Kの他に、6つのKを加えて「9K」と呼ばれることもあります。
6つのKとは「給料が安い」「規則がきびしい」「婚期が遅い」「休暇が取れない」「化粧がのらない」「薬に頼って生きている」のことです。
日本医療労働組合連合会のナース・ウェーブ行動が「看護師の仕事は9Kである」という声を上げ、1992年のユーキャン新語・流行語大賞では表現部門銀賞を受賞しました。

看護師というと安定していて給料が良いというイメージが一般的に浸透していますが、重労働で夜勤など勤務時間が不規則な割には給料がそれほど高くないと感じている看護師がほとんどです。
業務内容がハードなのに対して、それ相当のお給料を得ていないのが看護師の仕事と言えるでしょう。
休暇に関しても、看護師の仕事というのはほとんどがシフト制になっているので、家族と一緒に週末旅行に出かけたりするのが難しい点も看護師の不満のひとつです。

新しい3K

今までの3Kや9Kはいずれもネガティブな意味合いで使われていましたが、最近では新しい3Kも使われ始めています。
新しい3Kというのは「感謝」「関心」「共有」、または「感謝」「感動」「貢献」です。

看護師の仕事というのは患者さんやその家族から感謝されますし、周囲の人に感謝の気持ちを持って接しながら仕事をすることもできます。
患者さんのチームや赤ちゃんの誕生などといった、他の仕事では得られない感動を体験できるのも看護師の仕事のメリットです。