看護師が「キャリア設計」を考える時のポイント

看護師として長く仕事をしていくためには

看護師は国家資格が必要な専門職ですが、自動的にキャリア形成ができる環境にあるわけではありません。
看護師は女性がほとんどの割合を占めており、結婚や出産によって一時的に休職や退職をする人が多いことから、同じ施設に長く勤務していても昇給や昇進の機会はそれほど多くありません。

同じ病院内に勤務をするスタッフであっても、看護師は勤務年数によってそれほど給与が変化するわけではありません。
初任給では看護師よりも給与水準が低い検査技師などは、数十年後には同年代の看護師の給与額を追い抜くようになります。

看護師としてより長く勤務していくことを意識するなら、自らキャリア形成をしていくことが大切になります。
そのためにはまず自分はどういった方面でより専門性を高めたいかという目標を持ち、そのための勉強をしていくことになります。

看護師としてのキャリア形成の主な道筋としては、「認定看護師・専門看護師を目指す」「上位資格を取得する」「看護部の管理職を目指す」といったものがあります。

他にも「転職をして病院以外の施設に勤務をする」という方法もありますが、そちらは純粋に看護師としてのキャリアというよりはキャリアチェンジに近いでしょう。

増えつつある専門看護師・認定看護師

一定期間以上看護の職場で臨床経験を積んだ人が目指すことができるのが「専門看護師」もしくは「認定看護師」の制度です。

この2つは看護師資格所有者が実務経験に加えて専門の課程を受けることにより、特定の分野において通常の看護師業務以上の権限を持つことができるというものです。

もともとは海外の看護師制度を参考にして日本でも導入されたもので、医師不在の現場においても専門家として看護師が患者のケアにあたることができることを目的としています。

専門看護師とは看護ケアのスペシャリストであるのに対し、認定看護師は臨床現場におけるエキスパートとして位置づけられています。

専攻できる分野はそれぞれ細かく定められているので、もし将来的に資格取得とキャリアアップを考えているなら取得条件を満たせる診療科に配属してもらえるよう病院に働きかけをしていくようにしましょう。

専門看護師および認定看護師は開始された1990年代終盤から2014年までの間右肩上がりで上昇してきましたが、2015年になって減少に転じています。

取得のための条件はかなり厳しく、普段の業務をしながら勉強をするのは大変ですが取得をすることで一気に看護師としてのキャリアアップの幅が広くなります。

今後はキャリアアップにどう給与をフィードバックさせていくことができるかということが看護業界全体の課題といえそうです。