参観日で子供が読んでくれた作文に感動しました

原稿用紙に文字を書く人

久しぶりの参観日で

先日、子供の参観日に行ってきました。
参観の日がちょうど休日にあたったため、今年度に入って初めて見に行く事が実現したのです。
久しぶりに見る子供の学校での姿を楽しみに、ウキウキしながら出かけて行きました。

うちの子のクラスでは作文の発表をしていました。
お題は「私の家族」です。
事前に書いた作文にはどのような内容が書かれているのかは私は知りません。
いったいどのような事を書いたのだろうと、楽しみにしていたのです。

授業が始まりましたが、しばらく見ていても一向に娘に順番が回ってきませんでした。
全員が読めるわけではないようだったので、内心我が子は作文を読まないのかもしれないと諦めかけていた時に、では最後にとうちの子の名前が呼ばれました。
私の家族、子供が読み始めました。

内緒の約束

私の家ではお母さんは病院で看護師をしていて忙しく、なかなか家族がそろう事がありません。
家にお母さんがいない時は、家の中が静かでがらんとしているように感じます。
私は泣く事はないけれど、本当は淋しい時もたくさんありますし、お母さんともっとゆっくり話をしたいと思っています。
でも、私たち家族はお母さんの仕事を応援しているのです。
何故なら、私たちがお母さんには内緒でした、大事な約束があるからです。

お母さんが看護学校に通い始めた時に、お父さんがお母さんの夢を応援してあげて欲しいと言いました。
お母さんはこれから本気で頑張るから、みんなで協力してお母さんを助ける事にしたのです。
それからのお母さんは、病院実習に行ったり、国家試験の勉強をしたり、いつもとても頑張っていました。
今年の春に病院で働き始めてからは、寝る時間も少ないし、いつも疲れているように見えます。

でも、お母さんはいつも笑って家族に優しくしてくれるのです。
私は、そんなお母さんをカッコいいと思っています。
前のようにいつでもそばにいてくれることは今は出来なくなってしまったけど、今のお母さんのほうが私は好きです。
私も大人になったら、お母さんのような強くて優しい看護師になりたいです。

読み終えると、聞いていた他のお母さんたちから拍手が起こりました。
私は、子供の気持ちも、約束の事も知らなかったので、ただ驚き、感動してしまったのです。
私の知らないところで、そんな話をして私を支えてくれていたのかと思うと、涙が出てきました。
授業参観という場で聞くにはいささか照れくさい思いでしたが、こんなに胸が熱くなったのは初めてかもしれません。